消防設備士
About
民泊で消防設備を設置すると、点検などが必要になる。業者に委託してお金取られるのが嫌なので、試験に合格して自分でできるようにする。
Order
試験は設備ごとに細分化されている。
- ランク
- 甲: 工事可能
- 乙: 点検のみ。
- 設備
- 特
- 1
- 2
- 3
- 4: 自動火災報知設備、誘導灯など。
- 5
- 6=消火器。乙のみ。
- 7
いろいろあるが、民泊で必要なのは、以下。
- 乙6: 消火器
- 甲4: 警報機、誘導灯
これだけ取ればいいと思われる。
この順番で受験する。
Apply
全国各地で試験が実施されている。どこの試験地でも受験していい。
直近
- 受験地=東京都/中央試験
- 申請受付期間=2024-08-29/09-09
- 試験日=2024-10-19 Sat
- 合格発表日=2024-11-19 Tue
Pay
試験の方法|消防設備士試験 |一般財団法人消防試験研究センター
受験料は甲種6600円、乙種4400円。
三井住友カードの決済サービスを使っている。
電子申請の場合、受験料は以下の方法で行う。
- ペイジー
- クレジットカード: VISA/MasterCard/JCB/Amex/ダイナース
- コンビニ
電子申請だと上記に加え、払込手数料230円が加算される。
受験の申請|消防設備士試験 |一般財団法人消防試験研究センター
「中央試験センター|一般財団法人消防試験研究センター」に試験の案内もある。
中央試験センターの願書は書面だと以下に郵送する。
(一財)消防試験研究センター 中央試験センター
〒151-0072
東京都渋谷区幡ヶ谷一丁目13番20号
「持参又は郵送(受付締切日の消印有効)で提出してください。郵送する場合は特定記録で郵送してください。」とあるが、届けば別に何でもいいと思う。
ミニレター60円で送付するのがいい。
ただ、書面申請の場合、「払込取扱票」で郵便局で送金するが、これも手数料 (送金料金-ゆうちょ銀行) がかかる。203円くらい。送料と合算すると、電子申請のほうが安い。手間を考えると電子申請一択。
バニラVisaギフトカードが使えるのでこれで3.5 %還元。
Pass
試験科目及び問題数|消防設備士試験 |一般財団法人消防試験研究センター
科目免除がある。
消防設備士の他の種類に合格していると、共通科目が免除になったりする。他に、電気工事士、技術士、消防関係の職歴、学歴があれば。
ただ、普通は持っていないので無視していい。
消防設備士の他の種類と、電気工事士は2回目以後の受験で活用できる可能性がある。
消防設備士 乙6類
About
Time
受験計画のために、想定勉強時間を整理する。
- 乙6: 1日2時間を1-3か月。
乙6なら1か月で合格でよいだろう。
勉強方法
消防設備士第6類の試験対策 1ヶ月で合格する勉強方法 マンション生活のお手伝い#44 - YouTube
「消防設備士 第6類」という問題集がある。これを1冊こなせばよさそう。
ひとまずこれを調達してひたすら勉強する。
上記を2024-08-15 Thuに1200円で購入した。これで対策する。
1章 消防関係法令
1-1 防火対象物
消防法の中で、火災予防の規制の対象となる建築物の防火対象物が定義されている。他に、消火活動の対象物となる消防対象物も定義されている。
- 防火対象物: 山林または舟車 (しゅうしゃ)、船きょもしくはふ頭に繋留された船舶、建築物その他の工作物もしくはこれらに属する物。
- 消防対象物: 山林または舟車 (しゅうしゃ)、船きょもしくはふ頭に繋留された船舶、建築物その他の工作物または物件 (家具、植木など)。
- 関係者: 防火対象物、消防対象物の所有者/管理者/占有者をまとめて指す言葉。
消防対象物は、消火活動の対象となるため、防火対象物よりも範囲が広い。建物や車などの他に、庭や家具も出火元になるので含まれている。
防火対象物は、用途によって分類されている。消防法施行令の別表第1と呼ばれるもので何度も登場する重要な分類。
防火対象物のうち、不特定多数の利用があったり、避難困難な建物は、特定防火対象物に指定されており、規制が厳しくなっている。
特に、特定防火対象物が重要。分類の大まかな考え方を理解しておくとよい。
特定防火対象物 | 項 | 分類 | 用途 |
---|---|---|---|
x | 1 | 舞台 | イ 劇場、映画館、演芸場または観覧場、ロ 公会堂または集会場 |
x | 2 | 風俗系施設 | |
x | 3 | 飲食店 | |
x | 4 | 小売店 | 百貨店・デパート、スーパー、(物品販売) 店舗 |
x | 5 | 宿泊所 | イ 旅館業。 |
5 | 宿泊所 | 家主同居型民泊とシェアハウスを含む「ロ 寄宿舎、下宿または共同住宅」は特定防火対象物ではない。不在型民泊はイに該当。 | |
x | 6 | 自力避難困難施設 | ロ 自力避難困難者入所施設
ニ 幼稚園または特別支援学校 |
7 | 学校 | 小学校-大学 | |
8 | 芸術展示会場 | ||
x | 9 | 浴場 | イ 蒸気浴場、熱気浴場等 (サウナなどの閉鎖室) |
9 | 浴場 | ロ サウナ以外の公衆浴場 | |
12 | 工場 | イ 工場または作業上
ロ 映画スタジオまたはテレビスタジオ | |
14 | 倉庫 | 倉庫 | |
15 | 事務所 | 前各項に該当しない事業場 (オフィスなど) | |
x | 16 | 複合施設 | イ 複合用途防火対象物のうち、特定防火対象物を含む場合。 |
16 | 複合施設 | ロ 複合用途防火対象物のうち、特定防火対象物を含まない場合。 | |
x | 16の2 | 地下街 | 地上のない建物。 |
x | 16の3 | 準地下街 | 地上のある建物。 |
17 | 重要文化財 |
5ロ共同住宅、14倉庫は扱いが同じ。
詳細
6ロ 自力避難困難者入所施設
老人ホームなどの社会福祉施設の内、主に自力で避難が困難な人の入所・入居施設。具体的には以下。
- 老人短期入所施設など
- 救護施設
- 乳児院
- 障害児入所施設
- 障害者支援施設、障害者短期入所施設
10人以上の入所で防火管理者が必要。消火器も面積関係なしに常に必要。条件が一番厳しい。
1-2 火災予防
消防機関
日本の消防機関は、市町村ごとに組織されており、消防本部と消防団の2種類がある。
- 消防本部: 市町村が設置する消防機関。配下に消防署を保持する。消防吏員 (消防士)とその他の職員がおり公務員。消防本部の代表が消防長、消防署の代表が消防署長。消防本部が存在しない場合、市区町村長が消防長相当。
- 消防団: 民間人。
火災予防のための措置命令
消防長、消防署長、消防吏員は以下の措置命令を指示できる。
- 火遊び、喫煙、たき火、火気の設備・器具の使用禁止・停止・制限
- 残火、取灰、火粉の始末
- 危険物や燃焼の恐れのある物件の除去
- 放置物件の整理・除去
立入検査
消防長と消防署長は、消防職員に立入検査を使役可能。立入検査時は、証票の形態が必須。
消防団員も緊急時など必要な場合に立ち入り可能だが、消防対象物と期日・期間の事前指定が必要。
立入検査は基本は事前通告不要だが、個人の住居は以下の場合に限定される。
- 関係者の承諾時。
- 緊急時。
防火対象物への措置命令
消防長と消防署長は、防火対象物の関係者に、措置命令を指示できる。
- 防火対象物の改修、移転、除去、工事の停止・中止。
- 防火対象物の使用禁止・停止・制限。
防火対象物ということで、営業活動に影響あるので、消防吏員は指示できない。
消防同意
建物の新築・改築時に、基準準拠を確認する。この手続きを建築確認と呼ぶ。
建築確認の申請があると、建築主事 (指定確認検査機関) 管轄の消防長か消防署長に、建築物の消防法令準拠の同意を得る。これを消防同意と呼ぶ。
消防同意の要請から、3日以内 (規模によっては7日以内) に可否を通知する。
建築確認は基本的に全部の建物の新築・改築時に行うが、消防同意は、建物の規模や区域によっては不要な場合がある。
1-3 防火管理者と防火対象物点検資格者
防火管理者が必要な防火対象物
防火管理者の選任が必要な防火対象物は、建物条件決まっている。
建物 | 収容人員 |
---|---|
自力避難困難入所施設 | 10人以上 |
特定防火対象物 (上記以外) | 30人以上 |
非特定防火対象物 | 50人以上 |
一定規模以上の新築工事建築物・旅客戦 | 50人以上 |
なお、同一敷地内の、管理権原者が同じ防火対象物は全体で1個の防火対象物とみなす。
統括防火管理者
ビルなど、1個の建物で管理権原者が複数いる場合、建物全体の統括防火管理者が必要。必要な条件が建物種類で分かれている。
建物種類 | 条件 |
---|---|
高層建築物 (高さ31 m超過) | すべて |
自力避難困難入所施設 | 階数3以上で、収容人員10人以上 |
特定防火対象物 (上記以外) | 階数3以上で、収容人員30人以上 |
非特定用途のみの複合防火対象物 | 階数5以上で、収容人員50人以上 |
地下街 | 消防長、消防署長の指定 |
準地下街 | すべて |
防火対象物点検
防火対象物によっては、定期点検と報告が義務付けられている。この点検の有資格者を、防火対象物点検資格者と呼ぶ。
定期点検の義務は以下の条件。
- 特定防火対象物: 収容人員300人以上。
- 特定1階段等防火対象物: 収容人員30人以上。
- 自力避難困難者入所施設の用途が避難階以外の特定1階段等防火対象物: 収容人員10人以上。
300人以上の大きめ建築物いがいは、特定1階段関係のみ。
点検は年1回行う。
1-4 防炎規制
消防法8条の3の防炎規制対象の防火対象物は以下。
- 特定防火対象物
- 高層建築物 (高さ31 m超過)
- 映画スタジオ、テレビスタジオ
- 工事中建築物 (工事用シートの火災が多いため)
重要文化財は該当しない。重要文化財は居住したり、人が密集しないので、カーテンや絨毯を使うことがあまりないから?代わりに消火器具の制限がある。
1-5 危険物
危険物とは
消防法の別表第1では、危険物を以下の6種類に分類している。
類別 | 性質 | 品名 |
---|---|---|
1 | 酸化性固体 | |
2 | 可燃性固体 | |
3 | 自然発火性物質および禁水性物質 | |
4 | 引火性液体 | 油系。特殊引火物、第1石油類 (ガソリン)、アルコール類、第2石油類 (灯油・軽油)、第3石油類、第4石油類、動植物油類 |
5 | 自己反応性物質 | |
6 | 酸化性液体 |
他に放射性物質や天然ガスも危険物にあるが、別の法律で規制しているので消防法では扱わない。
油類が第4類というのがとりあえず重要。
指定数量と警報設備
指定数量の10倍以上の危険物の取扱所 (移動タンク貯蔵所以外) は以下の警報設備を1種類以上必要。
- 自動火災報知設備
- 覚醒装置
- 非常ベル装置
- 通報電話
- 警鐘
移動タンク貯蔵所は車で設備を設置できないから除外されていると思われる。
申請手続
危険物の取扱所にはいろいろ申請が必要。
申請内容 | 申請先 | 手続 |
---|---|---|
製造所等の設置 | 市町村長等 | 許可 |
位置・構造・設備の変更 | 市町村長等 | 許可 |
仮使用 | 市町村長等 | 承認 |
完成検査 | 市町村長等 | 検査 |
予防規定 | 市町村長等 | 認可 |
危険物の仮貯蔵・仮取扱い (10日間) | 消防長また消防署長 | 承認 |
許可と承認の違いがややこしい。
許可は法律で元々禁止になっていることを一時的に許すこと。承認は元々禁止でもないものを、肯定すること。
設置や構造変更は、法律に触れるから許可になっている。
届出
許可や承認は不要だが、届出で知らせる必要のある事項がある。
内容 | 申請先 | 期日 |
---|---|---|
製造所等の譲渡・引渡 | 市町村長等 | 遅滞なく |
危険物の種類・数量の変更 | 市町村長等 | 10日前まで |
製造所等の廃止 | 市町村長等 | 遅滞なく |
危険物保安監督者の選任・解任 | 市町村長等 | 遅滞なく |
オーナーの変更、中身の変更、廃止などが該当する。
1-6 消防の設備
消防用設備等の設置
消防用では、消火器、スプリンクラー設備、自動火災報知設備などをまとめて、消防用設備等と呼ぶ。以下の3種類に分類される。
- 消防の用に供する設備
- 消火設備: 消火器・簡易消火用具/屋内消火栓設備/スプリンクラー設備など
- 警報設備: 自動火災報知設備
- 避難設備: すべり台、避難はしご/誘導灯
- 消防用水: 防火水槽。消火の水源。
- 消火活動上必要な施設: 排煙設備/連結散水栓設備/連結送水管/非常コンセント設備/無線通信補助設備。配水、電源など活動のベースとなるもの。
改正後の設置基準の適用
消防法は特例などで改正がそれなりにある。基本は以前の設置基準をそのまま適用できる。が、以下に該当する場合、改正後の基準が適用される。
- 特定防火対象物
- 特定の消防用設備等: 消火器、簡易消火器具/漏電火災警報機/非常警報器具、非常警報設備/避難器具/誘導灯、誘導標識/自動火災報知設備 (重要文化財等のみ)/ガス漏れ火災警報設備 (温泉採取施設のみ)
- 改正後の増改築 (床面積1000 m2以上か、延床面積の1/2以上) か大規模修繕・模様替 (主要構造部の壁の過半)
- 改正前の基準不適合判明時
特に、消火で重要な消火器具、非常警報設備、誘導灯などは常に改正後の基準が適用されるのがポイント。
消防設備や通報装置など、現場で初動の検知、初期消火道具でないものは、重要度が低いのか、改正前の基準を維持可能。
1-7 消防用設備等の設置・点検
消防用設備等の検査
消防用設備等の設置時に、消防長に届出後検査が必要な防火対象物がある。
防火対象物 | 対象延べ面積 |
---|---|
|
0 |
特定1階段等防火対象物 | 0 |
上記以外の特定防火対象物 | 300 |
非特定防火対象物 (消防長の指定) | 300 |
ただし、簡易消火用具と非常警報器具は届出も検査もない。
カラオケ・ネカフェなど、宿泊可能な施設と地下は必須という考え方の模様。他は特定防火対象物の300m2以上とおぼえておくとよい。
消防用設備等の定期点検
設置後定期点検が必要。資格者が必要なものと資格不要なものがある。
防火対象物 | 延べ面積 |
---|---|
特定防火対象物 | 1000m2 |
特定1階段等防火対象物 | 0 |
非特定防火対象物 (指定) | 1000m2 |
上記以外は点検には資格不要。ただし、整備には消防設備士の資格が必要なので、実際は資格不要な防火対象物でも、資格者が点検することが多い。
資格の必要な防火対象物は大規模施設のみで、意外と限定されている。
点検の種類と期間
機器点検と総合点検があり、それぞれ期間や内容が異なる。
種類 | 期間 | 内容 |
---|---|---|
機器点検 | 6か月に1回 | 外観点検: 配置や損傷の有無確認。
機能点検: 簡易操作での確認。 |
総合点検 | 1年に1回 |
点検の報告
点検結果の消防機関への報告の義務がある。
以下の頻度で報告する。
- 特定防火対象物=1年に1回
- 他 (非特定防火対象物)=3年に1回
当たり前だが、任意に設置された消防設備に報告の義務はない。
1-8 消防設備士
消防設備士の免状
免状の種類によって、扱える工事・点検・整備が異なる。
区分 | 甲/乙 | 種類 |
---|---|---|
1 | 甲/乙 | 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、屋外消火栓設備 |
2 | 甲/乙 | 泡消火設備 |
3 | 甲/乙 | 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備 |
4 | 甲/乙 | 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関への通報用火災報知設備 |
5 | 甲/乙 | 金属製避難はしご、救助袋、緩降機 |
6 | 乙 | 消火器 |
7 | 乙 | 漏電火災警報器 |
特 | 甲 | 特殊消防用設備等 |
消火器と漏電火災警報器は免状無しで設置可能。逆にそれ以外は、設置も免状必要。
消防設備士の免状が不要な場合
以下の設備等の工事・整備は免状不要。
- 電源、水源、配管部分、その他の設備の電源部分の工事・整備
- 軽微な整備
免状の交付・書換え
- 交付: 都道府県知事が交付。
- 書換: 記載事項変更時。写真の撮影10年後。交付、居住地、勤務地の都道府県知事に申請。
- 再交付: 免状を交付・書換実施都道府県知事に申請。再交付後に紛失免状発見時は10日以内に発見物を提出。再交付で元々の記載の住所の都道府県知事に申請が必要な都合で、居住地の都道府県知事ではないので注意。
消防設備士講習
- 1回目: 最初の4/1から2年以内。
- 2回目以後: 最後に受講した以後の最初の4/1から5年以内ごと。
消防設備士の責務
講習以外に以下の責務がある。
- 業務の誠実な執行
- 業務従事時の免状の携帯
- 工事着手届出: 10日前までに消防機関に着工届出の提出。
1-9 検定制度と自主表示制度
検定制度
2段階の検定制度がある。
- 型式承認: 総務大臣が承認。
- 型式適合検定: 登録検定期間が検査。この表示がないと、販売・設置不能。違反すると1年の懲役か100万円の罰金。
型式承認がベースなので、こちらが失効したら型式適合検定も失効する。
検定対象機械器具等
検定対象は以下の12品目。
- 消火器
- 消火器用消火薬剤
- 泡消火薬剤
- 感知器・発信機
- 中継機
- 受信機
- 住宅用防災警報器
- 閉鎖型スプリンクラーヘッド
- 流水検知装置
- 一斉開放弁
- 金属製避難はしご
- 緩降機
自動火災報知設備はない。部品のような細かいものもない。
2章 消防関係法令 (第6類に関するもの)
2-1 消火器の設置
消火器の設置対象防火対象物
消火器と簡易消化用具をまとめて消火器具と呼ぶ。建物全体に消火器具の設置が必要な防火対象物は以下の3種類。
- 延べ面積に関係なし (重 病 老人、地下で火 遊び)=重要文化財、病院、老人ホーム、地下、火を使う飲食店、娯楽施設。閉鎖領域で不特定多数の人がいて、危険な建物。
- 延べ面積150 m2以上 (特定のスタジオが熱 (浴場) 狂 (共同住宅)するソウ(倉庫) コウ (工場) シャ (車庫))=1以外の特定防火対象物 (6=幼稚園) +α (1ロ=集会場、5ロ=共同住宅、9=浴場、12イ=工場、ロ=スタジオ、14=倉庫など)。
- 延べ面積300 m2以上: 7学校、8芸術展示会場、11教会、15事務所。開放的な事務所類。
特定防火対象物などの区分とは関係なく設定されているので注意が必要。
部分的な設置が必要な防火対象物
他に以下の建物は、全体か一部に設置の義務。
- 地階、無窓階 (地上階で避難・消火活動上有効な開口部のない階)、3階以上の階で床面積50 m2以上 (普通の戸建住宅などは除外可能な面積)。
- 少量危険物または指定可燃物を扱う建築物。
- 電気設備のある場所。
- 多量の火気の使用場所。鍛造場、ボイラー室、乾燥室など。
2-2 必要な消火器の本数
能力単位の算定
防火対象物に必要な能力単位は、次の計算式で求める。
必要能力単位 >= 延べ面積/算定基準面積
これは階ごとに考える。同じフロアに事務所やボイラー室などがある場合、事務所部分でこの全体をカバーする。
算定基準面積は、消火器の設置義務の区分ごとに決まっている。
防火対象物 | 算定基準面積 | |
---|---|---|
標準 | 耐火構造 | |
面積関係なし (但し、病院、飲食店類以外) | 50 m2 | 100 m2 |
150 m2以上+病院、老人ホーム、飲食店類 | 100 m2 | 200 m2 |
300 m2以上 (学校、事務所類) | 200 m2 | 400 m2 |
病院、飲食店類だけ、ややゆるくなっているので注意する。
少量危険物、指定可燃物、電気設備、多量の火気
主な防火対象物以外のイレギュラーなケースにも独自の追加の基準がある。
- 少量危険物の取扱防火対象物: 必要能力単位>=少量危険物の数量/指定数量
- ボイラー室など、多量の火気の使用場所: 必要能力単位>=床面積/25 m2
- 指定可燃物の取扱防火対象物: 必要能力単位>=指定可燃物の数量/(指定数量*50)
- 電気設備の場所: 消火器具の個数>=床面積/100 m2
危険な場所 (多量の火気、少量危険物) ほど、分母の倍数・面積が小さい。
簡易消火用具の能力単位
消火器以外の消火器具 (水バケツ、水槽、乾燥砂、膨張ひる石、膨張真珠岩) を簡易消火用具と呼ぶ。能力単位がそれぞれ異なる。
簡易消火用具 | 容量 | 能力単位 |
---|---|---|
水バケツ | 8 L*3個 | 1.0 |
水槽 (バケツ3個付) | 80 L | 1.5 |
水槽 (バケツ6個付) | 190 L | 2.5 |
乾燥砂 (スコップ付) | 50 L | 0.5 |
膨張ひる石・膨張真珠岩 (スコップ付) | 160 L | 1.0 |
2-3 消火器具の種類
消火器具の種類
消火器具は、火災の種類によって得手不得手がある。
- 建築物・工作物: 普通火災。水、泡、粉末など。事務所など普通の居室が該当。
- 多量の火気: 普通火災。ボイラー室など。
- 電気設備: 電気火災。感電のおそれがあるので棒状の水、泡は使用不能。霧状、ガス、粉末が有効。
- 危険物施設: 油火災。水NG。
地下街に設置不能な消火器具
二酸化炭素消火器とハロゲン化物消火器は、使い勝手がいいが、高濃度だと人体に有害なので地下などの閉鎖空間では、使えない。
- 地下街
- 準地下街
- 地階・無窓階・居室 (開口部が床面積1/30以下かつ床面積20 m2以下)
2-4 消火器の設置基準
設置個数の減少
消火器具の設置時に、消火設備の有効範囲内は、消火器具の能力単位の合計の減免措置がある。ただし、11階以上に設置する場合は、減免措置なし。
他の消火設備 | 減少可能な能力単位 |
---|---|
大型消火器 | 1/2 |
屋内消火栓設備、スプリンクラー設備 | 1/3 |
水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備 | 1/3 |
[減少可能な能力単位] がややこしい。能力単位6の場合、1/3だと6*1/3=2が控除され、4が必要な能力単位になる。
大型消火器だけ、役割がかぶるので、減少量が大きい。
消火器の消火剤と同様のもの+屋内消火設備+スプリンクラーが対象。
屋外消火栓は対象外なので注意する。消火器具の設置場所が屋内だからだと思われる。
大型消火器設置
指定可燃物を、指定数量の500倍以上取り扱う場所には、大型消火器を設置する。
大型消火器の設置場所は、階ごとに歩行距離が30 m以下になるように設置する。
ただし、スプリンクラー設備など適応性が同じ消火設備を設置した場合、大型消火器の設置を省略できる。能力単位の軽減ではなく、設置を省略できる点が大きな違い。
消火器具の設置詳細
消火器の設置にいくつか細かいルールがある。
- 消火器上端までの底面高さ1.5 m以下。
- 標識の設置
標識の表示も決まっている。
消火器具 | 標識表示 |
---|---|
消火器 | 消火器 |
水バケツ | 消火バケツ |
水槽 | 消火水槽 |
乾燥砂 | 消火砂 |
膨張ひる石・膨張真珠岩 | 消火ひる石 |
3章 機械に関する基礎知識
3-1 「力」について
力のモーメント
物体に作用する回転力を力のモーメントといい、ある支点に対するモーメントM=F (力)*l (支点からの距離) で表現される。
平行力のつり合い
物体に作用する力のつり合いは、モーメントのつり合いとしても表現できる。
モーメントは回転の方向がある。右回りと左回りのモーメントのつり合いで水平が保たれる。
3-2 加速度
物体を上に投げる場合
物体を真上に投げる場合、重力により、マイナスの加速度が生じる。
物体を真上に投げてt s後の速度は v=v0-gt となる。
物体が最大高さになるときは速度v=0のとき。
0=v0-gt→gt=v0→t=v0/g で最大到達経過時間がわかる。
この間の移動距離。
時間で積分する。
v=dx/dt=v0-gt
x=v0t-gt^2/2
3-3 運動と仕事
運動の法則
- 慣性の法則 (運動の第1法則)
- 運動の法則 (運動の第2法則): F=ma
- 作用・反作用の法則 (運動の第3法則)
摩擦力
床などに接地している物体を押す場合、移動を妨げる反作用の力が生じる。これを摩擦力と呼ぶ。
摩擦力は、摩擦係数と重力に比例する。
斜面の摩擦。
斜面と水平方向と鉛直方向に力を分解して釣り合いを考える。
地面と鉛直方向と斜面の鉛直方向の角度が、斜面の角度と同じ。斜面の下側で三角形があるとみなせる。直角部分の位置で相似になっている。
- 重量W
- 鉛直方向の力N=Wcosθ
- 水平方向の力F=Wsinθ
斜面の物体の摩擦係数はF=μNで、Wsinθ=μWcosθ、μ=sinθ/cosθで角度だけで決まる。
斜面でなければ、そもそも固定。斜面でも固定なのは当然と言えば当然。
3-4 荷重と応力
荷重とは
荷重は変形のしかたで種類分けできる。
- 引張荷重
- 圧縮荷重
- せん断荷重
- 曲げ荷重
- ねじり荷重
消火器に作用する荷重は、内部のガスによる引張荷重となる。
高温状態で材料に一定の荷重を加えると、時間とともに材料が変形する。この現象をクリープという。
応力-ひずみ曲線とは無関係に生じる。
応力とは
物質に荷重を加えた際に、抵抗する物質内部の力のこと。
応力の種類に応じて、計算式が異なる。
垂直 (せん断) 応力 [MPa]=荷重 [N]/断面積 [mm2]
曲げ応力 [MPa]=曲げモーメント [N・mm]/断面係数 [mm3]
応力とひずみの関係
ひずみとは、ある物体の元の長さに対して、荷重の作用後に生じた変位の比率。
荷重が小さい間は、荷重を除去するとひずみはなくなる。荷重が大きいとひずみは残る。
この荷重とひずみの関係を、グラフにすると特徴的ないびつな曲線になる。
- 比例限度: フックの法則の成立限界。
- 弾性限度: 荷重除去時の復元限界荷重。
- 上部降伏点: 荷重を加えなくても変形しだす限界点。勝手に折れ曲がる感じ。
- 下部降伏点: 勝手な折れ曲がりの限界点。
- 極限強さ (引張強さ): 応力の最大値。
- 破壊点: 破壊されるときの応力ひずみ。
許容応力と安全率
部品に加えても良い荷重=最大応力を許容応力と呼ぶ。
許容応力は、余裕を見るために、実際の限界荷重より低く見ておく必要があり、この割合を安全率という。
安全率=限界荷重/許容応力
安全率が低いということは、許容応力が小さくて、許容応力が限界ぎりぎりということで危ない。が、代わりに無駄がないのでコスパはいい。
安全率が1を超えるということは、許容応力が限界荷重より小さい。1を下回るなら、限界荷重より許容応力が大きくて許容になっていない。
3-5 金属材料
合金の性質
単体の金属に、他の元素を添加したものを合金という。元の金属の性質を変化させ、金属材料としての性能が高まる。
- 硬度の増加
- 可鋳性の増加 (鋳造 (=溶かして鋳型に流し込んで変形させること)しやすい。融点が下がって生じると思われる)
- 可鍛性の減少 (鍛造 (=加熱後に叩いて伸ばすこと) しにくい)
- 耐食性の増加
- 融点の低下
- 熱・電気の伝導性の低下 (混ざってごちゃごちゃするから)
代表的な合金に以下がある。
- 炭素鋼=鉄+炭素 (0.02-2 %)
- 鋳鉄=鉄+炭素 (2 %以上)
- ステンレス鋼 (SUS)=炭素鋼+クロム+ニッケル
- 黄銅 (真鍮、ブラス)=銅+亜鉛
- 青銅 (砲金、ブロンズ)=銅+すず
- ジュラルミン=アルミニウム+銅+マグネシウム+マンガン
- はんだ=鉛+すず
鉄鋼
鉄鋼 (鋼) は鉄を主成分にした合金。含有成分で様々な種類がある。
- 炭素鋼 (鉄+炭素)=炭素含有量0.02-2 %。炭素含有量が多いと硬度・引張強度が増えるが、もろくなる。炭素が少ないと柔らかく加工しやすい。
- 鋳鉄 (鉄+炭素)=炭素含有量2 %以上。硬くてもろく、主に鋳造に使う。
- 合金鋼 (特殊鋼)=炭素鋼に他の元素を混ぜたもの。ステンレス鋼や耐熱鋼が代表。クロムとニッケルを加えたもので、耐食性や耐熱性に優れる。クロム18 %+ニッケル8 %のステンレスは18-8ステンレスという。
金属の熱処理
鉄鋼は炭素の含有量で性質が変わるが、熱処理 (加熱・冷却) でも性質が変わる。
- 焼入れ=高温加熱後、急冷却=硬度増加。密度が高まるから?
- 焼戻し=焼入れ後に再加熱し、徐々に冷却=粘りが出て強靭化。
- 焼なまし=一定時間加熱後、徐々に冷却=軟化 (なまし=軟らかくする)。
- 焼ならし=加熱後、空冷=組織の均一化 (ならし=均一にする)。
3-6 ねじとはり
ねじの規格
ねじの寸法と形状は大きく次の3種類になる。
- メートルねじ=直径やピッチをmmで表記したねじ。記号にMを使う。M10ねじ=直径10 mmのねじ。
- ユニファイねじ (インチねじ)=
- 管用ねじ=
3-7 気体と圧力
パスカルの原理
パスカルの原理=密閉容器中の液体の一部に圧力を加えると、均等に同じ強さで伝達する。
U字型の管に液体を入れ、片方をP1で押し下げると、もう片方をP2で押し上げる。
このときに生じる力は、もう片方の断面積全体に押し下げた圧力が比例する。P1S2。これで釣り合う。
断面積の小さいほうが、小さい圧力で大きな力が生じる。イメージ通り。
4章 消火器の構造
4-1 燃焼と消化の原理
消化の4要素
燃焼には、可燃物、酸素供給源、点火源、連鎖反応の4要素が揃って成立する。逆に、1個でも除去すると成立しない。それぞれに対応する消化作用がある。
- 除去作用
- 窒息作用
- 冷却作用
- 抑制作用=連鎖反応・酸化の化学反応を抑制する。
消火剤によって、どの作用に働きかけるかが異なる。
消火剤 | 消化作用 | 説明 |
---|---|---|
水 | 冷却作用 | |
強化液 | 冷却作用+抑制作用 | 水+炭酸カリウムで酸化抑制。 |
泡 (化学泡、機械泡) | 窒息作用+冷却作用 | 泡で覆って空気を遮断。 |
二酸化炭素 | 窒息作用 | 二酸化炭素で覆って酸素を遮断。 |
ハロゲン化物 | 窒息作用+抑制作用 | 安定性の高いハロゲンで覆うことで、酸素の遮断と化学反応の抑制。 |
粉末 | 窒息作用+抑制作用 | 粉末の物理的な窒息作用と、抑制作用。 |
液体は冷却作用があって、それ以外は窒息作用。水と二酸化炭素はシンプルだが低機能。
ハロゲン、粉末は同じ。
4-2 消火器の分類
適応火災
消火器は使用する消火剤により、適応火災が異なる。
消火剤 | A火災 (普通火災) | B火災 (油火災) | 電気火災 |
---|---|---|---|
水 | x | - | x (霧状) |
強化液 | x | x (霧状) | x (霧状) |
泡 | x | x | - |
二酸化炭素 | - | x | x |
ハロゲン化物 | - | x | x |
粉末 | x (りん酸アンモニウムのみ) | x | x |
概念。
- 油火災は飛散する都合水消火器だけ未対応。それ以外は全部対応。また、第一石油類=ガソリンは引火点が-40度と低いため、冷却だけでは消火不能。
- 電気火災は、感電のおそれがあるので、ただの水 (泡) はNG。霧なら離散しているのでOK。
- A火災は木材などの燃焼物があるタイプの火災で、冷却作用が必要。その都合でガス系だけ固体の燃焼源の普通火災に未対応、
- 霧状強化液と粉末は全部に対応可能。
加圧方式
消火器内の消火剤の放射のために、内部圧力が必要。圧力方式として、蓄圧式と加圧式があり、加圧式はガス加圧と反応式がある。
- 蓄圧式: 容器内に圧縮空気を充填しておき、バルブを開くとガスの放出とともに消火薬剤がサイフォン管に吸い込まれ放射。個体・液体消火剤の場合、指示圧力計があり、圧力の正常性を判断可能。気体消火剤は圧力なくても勝手に抜けるから指示圧力計なし。「【圧力計】サイフォン管は何のためについている? - エネ管.com」にあるように、サイフォン管は指示圧力計に高温流体が直接作用しないように水と空気の緩衝層を挟んだループ状の管。
- ガス加圧式: 消火剤と加圧用ガスが内部で別容器に入っており、加圧用ガス容器から本体内部に圧縮ガスを送り込んで放射。
- 反応式: 化学泡消火器専用。2種類の薬剤を混合し、化学反応で生じたガスの圧力で放射。薬剤用に内筒と外筒の二重構造。
蓄圧式とガス加圧式とで、ガスと消火剤が一体/分離で根本的な構造が異なる。
おそらく、蓄圧式は構造がシンプルで安価だと思う。
消火剤/消火器と加圧方式は可能な組み合わせが決まっている。
消火器 | 蓄圧式 | ガス加圧式 | 反応式 |
---|---|---|---|
水消火器 | x | x (未製造) | - |
強化液消火器 | x | x (大型) | - |
機械泡消火器 | x | x (大型) | - |
化学泡消火器 | - | - | x |
二酸化炭素消火器 | x | - | - |
ハロゲン化物消火器 | x | - | - |
粉末消火器 | x | x | - |
化学泡消火器以外は、蓄圧式は全部可能。化学泡、二酸化炭素、ハロゲン化物は、混ぜると効果が弱るからか、ガス加圧式はない。
機械泡消火器は、合成界面活性剤などを主成分とした薬剤で、放出時にノズル通過時に空気を吸引して泡状で放射される。強化液消火器の洗剤バージョンみたいなイメージだろうか。
粉末消火器だけ、小型・大型両方で蓄圧式・加圧式があるので、消火器名は方式が必要。
運搬方式
消火器の重量によって、運搬方式が決まっている。
本体重量 | 運搬方式 |
---|---|
28 kg以下 | 据置式、背負式、手さげ式 |
35 kg以下 | 据置式、背負式、車載式 |
35 kg超過 | 車載式 |
手さげ式は28 kg以下のみ。35 kg超過は車載式のみ。
大型消火器
規定数量の500倍以上の可燃物を取り扱う施設には、大型消火器の設置が義務。
大型消火器は以下の条件を満たす消火器を指す。
能力単位=A火災10以上、B火災20以上。
消火器種類 | 最低量 |
---|---|
水消火器 | 80 L |
強化液消火器 | 60 L |
化学泡消火器 | 80 L |
機械泡消火器 | 20 L |
ハロゲン化物消火器 | 30 kg |
二酸化炭素消火器 | 50 kg |
粉末消火器 | 20 kg |
大型消火器以外は小型消火器になり、大型消火器はすべて車載式。ただし、車載式の小型消火器はありえる。
薬剤の効果、特性などを考慮した重量になっていると思われる。
機械泡消火器は、単体の泡で、水系と違って泡で体積をかさ増しできるので、少量でいいのだと思われる。化学泡は反応に量が必要なのだと思われる。
二酸化炭素は自然界に存在していて、たぶん効果が小さいのでたくさん必要。
粉末消火器も、A-Cの全火災で適用できて、粉末で物理なので効果が高く、少量。
ハロゲン>二酸化炭素。
強化液消火器>水・化学泡。
危険物規制による消火設備の分類
危険物の貯蔵設備の消防用設備は、消防法とは別に、「危険物の規制に関する政令」の規制がある。この法律では、消防用設備を以下のように分類している。
区分 | 消火設備 |
---|---|
第1種 | 屋内消火栓設備、屋外消火栓設備 |
第2種 | スプリンクラー設備 |
第3種 | 水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備 |
第4種 | 大型消火器 |
第5種 | 小型消火器、簡易消火器具 |
設備の大きさなどの順に分類されているように感じる。
大型消火器と小型消火器が4-5というのが重要。
4-3 消火器の構造と機能
消火器別に特徴がある。
消火器種類 | 消火剤 | 消化作用 | 加圧方式 | 使用温度範囲 | 使用圧力範囲 MPa | 適応火災 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
水消火器 | 水 | 冷却 | 蓄圧 | +0-+40度 | 0.7-0.98 | 普通、電気 (霧状) | 水なので寒冷地では使用不能。 |
強化液消火器 | 強化液 | 冷却、抑制 | 蓄圧、ガス加圧 (大型) | -20-+40度 | 0.7-0.98 | 普通、油 (霧状)、電気 (霧状) | 水消火器と見た目は同一。薬剤の都合で氷点下でもOKな条件になっている。強化液は炭酸カリウムのアルカリ性水溶液や、中世強化液。噴霧ノズルが長方形。液体は無色透明か水との区別のために淡黄色。色の規定はない。 |
機械泡消火器 | 機械泡 | 窒息、冷却 | 蓄圧、ガス加圧 (大型) | -20-+40度 | 0.7-0.98 | 普通、油 | 発泡ノズルが特徴的。 |
化学泡消火器 | 化学泡 | 窒息、冷却 | 反応 | +5-+40度 | - | 普通、油 | 化学反応の都合で使用に温度が必要。使用時に本体をひっくり返すと内筒のふたが落下して混合する作り。 |
二酸化炭素消火器 | 二酸化炭素 | 窒息 | 蓄圧 | -30-+40度 | - | 油、電気 | 気体消火剤なので指示圧力計なし。高圧ガス保安法の規定で安全弁と容器弁 (開閉バルブ) があり、1/2以上が緑色。ノズルが特徴的。放出・気化時に冷却されるため凍結防止用のホーン握りがあり、長めのホーン。 |
ハロン1301消火器 | ハロン1301 | 窒息、抑制 | 蓄圧 | -30-+40度 | - | 油、電気 | 気体消火剤なので指示圧力計なし。ただし、ハロン1211/2302は例外で指示圧力計がある。高圧ガス保安法の規定で安全弁があり、1/2以上がねずみ色。ノズルホーンはコンパクト。 |
粉末消火器 (蓄圧) | 粉末 | 窒息、抑制 | 蓄圧 | -30-+40度 | 0.7-0.98 | 普通、油、電気 | 薬剤は直径180μm以下。空気は湿気を含むため窒素ガス充填。水・強化液消火器とは、ノズル形状が若干異なるのみでこちらは台形・扇形。バルブは開閉バルブ方式 (レバーを離すとバルブが閉まる) のみ。 |
粉末消火器 (ガス加圧) | 粉末 | 窒息、抑制 | ガス加圧 | -20-+40度 | - | 普通、油、電気 | 小型で唯一ガス加圧を使う。粉末のため、ガス導入管先端に逆流防止装置 (粉末消火剤のガス導入管への侵入による詰まりの防止用) があり、サイフォン管には粉上がり防止用封板 (湿気の侵入、未使用時の粉末の侵入阻止用) がある。開閉バルブ方式 (レバーを離すとバルブが閉まる) と開放式バルブ (開くと空になるまで中断不能) がある。 |
化学泡消火器は、上下逆さまにして混合させて使う都合で、誤転倒時の対策で、構造が3種類ある。
- 転倒式: ひっくり返すだけで内筒のふたが落下する型式。シンプルなので安全栓はない。対策がないので危ない。
- 破蓋転倒式: キャップの押し金具を押しし、密封板を破ってから転倒させる型式。
- 開蓋転倒式 (かいがい): キャップのハンドルを回して、内筒蓋を開いてから転倒させる型式。大型消火器に多い。ハンドルでしっかりしまっているから、安全栓、安全弁がない。ハンドルが特徴。
化学泡消火器の開蓋転倒式だけ、安全栓と安全弁の両方がなく、安全栓はこれに加えて転倒式のみない。他は、共通で全部安全弁はある。
破盖転倒式、二酸化炭素とハロンの3種類だけ、安全弁もある。
粉末消火器の消火剤は、4種類あり、区別のため着色されている。
表記 | 成分 | 色 |
---|---|---|
粉末 (ABC) | りん酸アンモニウム | 淡紅色 |
粉末 (Na) | 炭酸水素ナトリウム | 白色 |
粉末 (K) | 炭酸水素カリウム | 紫色 |
粉末 (KU) | 炭酸水素カリウムと尿素の反応生成物 | ねずみ色 |
りん酸アンモニウムだけ、全部の火災に対応している。
5章 消火器の規格
5-1 消火器の規格
能力単位
消火器は、小型と大型で以下の能力単位をの基準がある。
- 小型: A火災=1以上、またはB火災=1以上。
- 大型: A火災=10以上、またはB火災=20以上。
C火災 (電気火災) への言及はない。消火剤の特性などで対応可否が変わるからだろう。
操作の機構
消火器の運搬方式ごとに、放射開始までの動作数が決まっている。
- 手さげ式 (化学泡以外): 1動作
- 車載式: 3動作以内
- 化学泡消火器、車載式以外 (据置式、背負式): 2動作以内
化学泡消火器だけ手さげ式でも2動作以内の条件になっている。これは化学泡消火器は、最初に反応させる必要がある都合、確実に2動作になるためだと思われる。
手さげ式消火器の操作方法は大まかに以下の5種類。
- レバーを握る: 化学泡消火器以外ほぼこれ。
- 押し金具をたたく: 現在は未使用。
- ひっくり返す=転倒式、破盖点灯式。
- ふたをあけてひっくり返す: 開蓋転倒式。
- ハンドルを上下する: 手動ポンプ式の水消火器の方式。今は未使用。
消火薬剤の規格
種類 | 内容 |
---|---|
共通 | 再利用消火剤以外、再使用不能。
以下の項目表示。
|
強化液消火剤 | 凝固点が-20度以下。 |
泡消火剤 | 放射泡の容量が、20度の消火薬剤に対して以下の容量になること。
|
粉末消火薬剤 | 呼び寸法180 μm以下。
水面から1時間以内に沈降しない。 リン酸塩類は淡紅色系。 |
放射時間など、消火器の操作など消火薬剤に直接関係しないものは、消火器の項目表示になっている。
放射性能
以下の規定がある。
- 放射時間10秒以上。
- 消火剤の90 %以上 (化学泡消火器は85 %以上) の放射能力。
化学泡は反応状況によるから多少低い模様。
消火器の塗装
塗装面積の要件がある。
- 共通: 25 %以上を赤色。
- 高圧ガス保安法: 以下の消火剤は50 %以上塗装。
- 二酸化炭素: 緑
- ハロン1302: ねずみ色
消火器の表示
消火薬剤の表示とは別に、消火器の表示事項がある。
- 消火器の種別 (加圧式・蓄圧式)
- 住宅用消火器でない旨 ([業務用消火器] の表示)
- 使用方法
- 使用温度範囲
- B火災または電気火災の使用禁止時はその旨 (A火災は不要)
- 放射時間
- 放射距離
- ホースの有効長 (10 m以上の条件があるため据置式消火器のみ)
動作数は不要。運搬方式ごとの規定なだけで、使う際に知る必要はない。というか運搬方式で自明だからだろう。
A火災に不適合の表示はしなくてもいい。
また、消火器には適応火災 (A-C) の絵表示も必要。それで、消火剤の容量に応じて表示サイズも決まっている。
- 2 L/3 kg以下=半径1.0 cm以上
- 2 L/3 kg超過=半径1.5 cm以上
5-2 部品に関する規格
本体容器
本体容器は鋼板かステンレス鋼板。内径で厚さも決まっている。
材質 | 内径 | 板厚 |
---|---|---|
鋼板 | 120 mm未満 | 1.0 mm以上 |
120 mm以上 | 1.2 mm以上 | |
ステンレス鋼板 | 100 mm未満 | 0.8 mm以上 |
100 mm以上 | 1.0 mm以上 |
内径が広い場合、0.2 mm厚さの加算が必要。0.8-1.2 mmまでの段階。鋼板よりステンレス鋼板のほうが強度が高いのか、必要な厚さが小さい。
キャップ
本体とレバーやホースを接続し、本体容器を密封する部品。
キャップ解除時に、本体容器内部の圧力を減圧・放出のために、キャップに減圧孔または減圧溝がある。キャップを回すと、穴から徐々に圧力が逃げる仕組みになっている。
蓄圧式消火器など、一部の消火器には、分解前に排圧するための排圧栓が設けられていることがある。
ホース
- 据置式の場合、有効長10 m以上。
- 据置式以外の場合、有効な放射に必要な長さで、具体的な数値の明記はない。
例外として以下の場合、ホース不要。
- 消火剤4 kg未満のハロゲン化物消火器
- 消火剤1 kg以下の粉末消火器
粉末消火器は1 kgと量が少ないのでぎりぎりまでで1 kg以下までとなっている。
ノズル
ホース先端のノズルは、開閉式 (放射の開閉) と切替式 (霧状、棒状) がある。
手さげ式消火器は、1動作での放射開始が必要なので、開閉式と切替式は使用不能で、霧状固定。
据置式・背負式は切替式ノズルは選べない。
ろ過網と液面表示
液体系の消火剤には、ホースやノズルの目詰まり防止用に、ろ過網を設ける。基本的に、強化液消火器と化学泡消火器専用。
ろ過網の最大径はノズルの最小径の3/4以下。ろ過網の面積は、ノズル開口部の最小断面積 (管部分など) の30倍以上。
ろ過網の最大形は、ノズル最小径が極小の可能性があるので、3/4とほぼ同じくらいまで許容している。
他に、液面表示 (蓋上の浮き輪のようなもの) を配置する。必要なものは以下の消火器。
- 手動ポンプにより作動する水消火器
- 酸アルカリ消火器
- 化学泡消火器
強化液消火器には不要。
安全栓
消火器の誤作動防止用のレバーの固定器具。
レバーの存在しない、手動ポンプ式の水消火器と転倒式の化学消火器 (転倒の1動作で発動するため) 以外の全ての消火器で必要。
手さげ式消火器の場合、以下の条件がある。
- 内径2 cm以上のリング
- リング部は黄色
- 上方向 (垂直軸から30度以内) に引き抜ける。
安全弁
容器内の圧力な異常上昇時の圧力排出装置。以下で必要。
- 二酸化炭素消火器、ハロン1301消火器 (高圧ガス保安法の適用、容器弁もセット)
- 化学泡消火器
固体、液体系の消火器では存在しない。化学泡は化学反応で急激にガスが発生する可能性があるからだろう。
加圧用ガス容器
充填ガス: 液化二酸化炭素や窒素ガス、それらの混合ガスがある。大型には窒素ガスが使われることが多い。二酸化炭素は人体に有害で危ないからだろう。
手さげ式消火器の場合、ガス容器は充填口が作動封板で密封されている。レバーを握ると作動封板を突き破ってガスが充満する仕組み。
ガスの容器に、容量に応じて表示が必要。
- 容量100 cm3以下
- 容量100 cm3超過: 高圧ガス保安法適用。
- 容器所有者の登録記号番号: XXXX
- ガス種類: N2
- 容器記号番号
- 内容積l: V46.8
- 容器質量: W45.2
- 製造年月: 17-06
- 耐圧試験圧力MPa: TP24.5
- 最高充填圧力MPa: FT14.7
指示圧力計
蓄圧式消火器 (ガス系=二酸化炭素、ハロン以外) の本体内圧の計測器。以下の規定がある。
- 許容誤差が上下10 %以内。
- 圧力検出部 (ブルドン管) の材質、使用圧力範囲 (MPa) および◯消記号を表示。
- 使用圧力範囲0.7-0.98 MPaは緑色で明示。
許容誤差は表示はしなくてもいい。製造時の基準で、見れる必要はないからだろう。
圧力検出部のブルドン管の材質は、適合消火器別に決まっている。
- SUS (ステンレス鋼)=水、強化液、機械泡、粉末
- Bs (黄銅)/PB (りん青銅)/BeCu (ベリリウム銅)=粉末
水系の消火薬剤には耐食性のあるステンレス鋼が使われる。
使用済み表示装置
手さげ式の消火器 (28 kg以下) には、使用済み表示が必要。消火器が使用済みかどうかを判別する。
ただし、以下の消火器は不要。
- 蓄圧式消火器 (ガス系以外): 指示圧力計で使用済みを判断できるから。
- バルブのない消火器: 使い切りだから?
- 手動ポンプにより作動する水消火器
指示圧力計がなくて使用済み可否がわからないので、ガス加圧式の消火器、化学泡消火器で必要。
5-3 住宅用消火器の規格
- 対応火災=普通火災、天ぷら油火災、ストープ火災、電気火災に対応。
- 加圧方式=蓄圧式
- 消火剤の再充填はできず、使い切り。
以下の規定がある。
- 以下の事項を表示する。適応火災種別は不要。
- 消火器の種別 (消火薬剤)
- 住宅用消火器の明記
- 使用方法
- 使用温度範囲
- 放射時間、放射距離
業務用ではないので、適応火災種別と能力単位の記載不要。A-1/B-1で最低限だからだろう。
6章 消火器の点検と整備
6-1 消火器の点検
機器点検の内容
定期点検は6か月に1回以上行う。
内部および機能点検が必要な消火器が以下となる。
- 蓄圧式消火器=製造5年超過 (ガス系以外)。
- 加圧式消火器=製造3年超過 (ガス系以外)。
- 化学泡消火器=設置後1年超過。
化学泡消火器だけ、設置後の経過年数で、他の蓄圧・加圧は製造年なので注意する。
この内、蓄圧式と、加圧式の粉末消火器は抜き取り調査でOK。それ以外は全数点検になる。
以下の消火器は、通常点検に加え、耐圧性能の点検も行う。
- 製造10年超過
- 外形点検で腐食
耐圧性能点検は3年ごとに実施。
抜き取り調査の方式
蓄圧式と、加圧式の粉末消火器は抜き取り調査が認められており、一度の調査数を少なくできる。
以下のロットに分けて実施する。
- 消火薬剤
- 小型消火器と大型消火器
- 蓄圧式と加圧式
- 製造年=蓄圧式は10年超過、加圧式粉末消火器8年超過
- 各グループを1ロット。
ロットは消火器の新設時に作る。
経過年数が10/8年以下のグループは、1回あたり10 %、超過は20 %抜き取り検査する。
抜き取り調査で血管があった場合、以下のように判定する。
- 消火薬剤の固化か容器内面の塗膜の剥離などの欠陥は、同一メーカー、同一質量、同一製造年の全てに欠陥項目の確認。
- その他の欠陥は、欠陥のあった消火器を整備。
6-2 機器点検の確認項目
外形点検
外形点検では以下の項目を確認する。
- 本体容器: 腐食があれば耐圧性能試験を実施。また、以下の場合は廃棄処分。
- 溶接部の損傷・著しい変形。
- 腐食。
- 錆の剥離。
- 安全栓・使用済み表示装置
- 使用済み表示装置が脱落・作動済みの場合、使用済みの可能性があるので、内部と機能の点検が必要。安全栓や封の脱落は、使用済みの表示装置が作動していなければ問題ないのでもとに戻せばOK。ただし、使用済みの表示装置がない、指示圧力計のある蓄圧式などでの安全栓の脱落は、使用済みの可能性があるので内部と機能の点検が必要。
- キャップ:
- 粉末消火器でキャップに変形、損傷、ゆるみがあった場合、薬剤が外気で変質している可能性があるので、薬剤量と性状も点検。
- 指示圧力計:
- 指針が緑の下限未満: 消火薬剤量を点検 (圧力=薬剤不足)。
- 指針が緑の上限超過: 指示圧力計の作動を点検。
内部および機能点検
内部および機能点検では以下の項目を確認する。
- 本体容器・内部: 反射鏡を使う。容器内面の著しい腐食、防錆材料の脱着は廃棄
- 放射能力: 放射試験。抜き取り方式で行う (放射時間10秒以上、消火剤の90%/85%=化学泡消火器の放出)。
消火器種別 | 放射試験 | |
---|---|---|
蓄圧式 | 水消火器/強化液消火器/機械泡消火器/粉末消火器 | 抜き取り数の50 %以上 |
加圧式 | 水消火器/強化液消火器/機械泡消火器/化学泡消火器 | 全数の10 %以上 |
粉末消火器 | 抜き取り数50 %以上 |
粉末消火器は常に50 %以上。加圧式は少なく済む。加圧式は物理的なガスがあるから、放射能力が高いのだろう。
蓄圧式は放出ガスがないので、しっかり検査必要なのだと思われる。
耐圧性能試験
製造10年以上超過で、3年ごとに耐圧性能試験 (水圧試験) が必要。他に、外形点検で腐食があれば実施する。
6-3 消火器の整備
整備に使用する道具がある。
- キャップスパナ=消火器のキャップを緩めたり、締め付ける。
- クランプ台=キャップスパナ使用時に本体を固定。
- プライヤー=ガス加圧容器を消火器から解除。
蓄圧式消火器の分解
- 指示圧力計で内圧を確認。
- 排圧栓を開いて内圧排除。指示圧力計の指針0を確認。
- 本体容器をクランプ台に固定し、キャップスパナでキャップをゆるめバルブを解除。
蓄圧式消火器の充填
- 窒素ガスの充填
- 窒素ガスボンベのバルブに圧力調整器を接続。
- 圧力調整器の出口側バルブに高圧エアホースを接続。
- ...
- 消火器ホース接続部に接手金具を接続し、高圧エアホース先端の三方バルブを接続。
ガス充填後は気密試験を行い、ガスが漏れないかを確認する。
ガス加圧式消火器の場合、これはない模様。
ガス加圧式消火器の充填
- サイフォン管に取り付ける粉上り防止用封板を交換する。
- 安全栓をセットする。加圧用ガス容器の封板を切らないように、先に安全栓をセットしてレバーを間違えて握っても大丈夫にしておく。
- 加圧用ガス容器を設置。
- 充填した消火薬剤が沈殿しないうちに、サイフォン管を素早く挿入する。
化学泡消火薬剤の充填
化学泡消火薬剤は1年に1回交換する。交換方法がある。
ポリバケツに水を入れ、そこに撹拌しながら薬剤を少しずつ入れて溶かす。
7章 実技試験対策
7-1 消火器の種類と構造
名称 | 特徴 |
---|---|
強化液消火器 | 噴霧ノズル=長方形。 |
機械泡消火器 | |
化学泡消火器 | |
二酸化炭素消火器 | |
ハロン1301消火器 | |
蓄圧式粉末消火器 | ノズル=扇形。 |
ガス加圧式粉末消火器 | |
車載式強化液消火器 | |
車載式機械泡消火器 | |
車載式化学泡消火器 | |
車載式蓄圧式粉末消火器 | |
車載式ガス加圧式粉末消火器 |
車載式は大型と呼んでも良い。